[タイトル] 川へおちた玉ねぎさん
[著者] 村山 籌子
[形式] 公開
[金額] ¥0
[内容] ジャガイモと玉ねぎのお話です!
[感想]これはファンタジーなのだろうな。
[雑記]
ある町にジヤガイモ・ホテルといふ宿屋がありました。主人といふのが、ジヤガイモだつたからです。
川へおちた玉ねぎさん 1行目
読書週間になると「0655」と「2355」(どちらもEテレの番組)で今日の1行目といって小説等の1行目を紹介するコーナーをやります。
1行目を読んで興味があったら本屋さんや図書館で本を探してみてくださいという趣旨です。
私はいつもネットを探してしまいますが・・・。
今回の本は青空文庫になっていました。
ということは既に著作権が消滅したもので相当古いものということになります。
おおもとはどうやら昭和2年頃に書かれたようです。
ネット上で公開されているので探せばすぐに見つかります。
5分〜10分以内に読み終わる短い物語です。
この本の内容、私は衝撃でした。
何がって、実は私は何を隠そう(隠していませんが)玉ねぎがあまり好きではありません。
相当細かくなって火が通っているか相当煮込んであれば食べられます。
歯ごたえがあったり生だったりするとダメです。
その玉ねぎの長年の疑問が解けたのです!!!
最初に載せた1行目のような調子で続くので、これは、きっと、ファンタジーなのだと思います。
ジャガイモが経営する宿屋に玉ねぎがやってきて、部屋が満員だったのに馬小屋でも屋根裏でもいいから泊めてくださいと頼まれ、親切なジャガイモは地下室に泊めてあげます。
しかしちょっとした事故で玉ねぎは部屋の外の川に落ちて行方不明になってしまいます。
尋ね人の新聞広告(時代ですねぇ)を見て戻ってきた玉ねぎは、ジャガイモホテルが気に入って一緒に住むことにまでなります。
それですから皆さん、あなた方のめしあがる洋食で、ジヤガイモのついてゐるお皿には、きつと、玉ねぎがついてゐるでせう。それは、こんなわけです。
その翌る日から、ホテルの看板が、こんな風に書き変へられました。
「ジヤガイモ・玉ネギ・ホテル」と。
こういうオチです。
私はかねてから疑問でした。
「肉じゃが」というのは肉とジャガイモの料理なのに何故玉ねぎが入ってくるのか。
オカシイじゃないか。(なので私は入れません、絶対に!)
ポテサラもジャガイモのサラダなのに何故玉ねぎが入ってくるのか。
オカシイじゃないか。(なので私は入れません、絶対に!)
でも今回わかりました。
玉ねぎが押しかけたのです。
ジャガイモのいるところに一緒に住む!と言ってぐいぐい来たのです。
肉じゃがなのに。
肉・玉ねぎ・じゃが、などという名前を狙ったのかもしれません。
でもそこはホテルとは違って書き換えられることはありませんでした。(ほっ)
ポテ・玉・サラにもなりませんでした。(ほっ)
結局、やっぱり、悪いのは玉ねぎなのだわ、うん。
実はあちらこちらツッコミどころ満載ですが、そんなことも忘れるくらい妙なところに感動した物語でした。
コメント
そっかぁ、玉ねぎがジャガイモを追いかけてたのかー。妙に納得してクスクス笑いました。
サラダに玉ねぎはいらないし、シャキシャキもいらない派というのがあれば、ロズレさんを会長に、私はモブになります。
そうなのです、押しかけ玉ねぎ。
ジャガイモの優しさで成り立っている肉じゃが、ポテサラ。
いらない派といる派、いる派のほうが多そうですが・・・^^;
肉じゃがの玉ねぎは、裏方に徹していい仕事していると思います。
玉ねぎが入っていると甘みの奥深さが感じられるのですよ、お試しあれ。
最近のマイブームに、玉ねぎの薄切りをさっと茹でて、
もやしや色んな野菜と混ぜてサラダにし、練りごまソースで頂いています。
シャキシャキ感は残っているものの、嫌な匂いなどは全くありません。
これはきっとかなり勇気がいると思うのでおすすめはしませんが。(笑)
いいえ、いい仕事していませんってば!!!(笑)
しかもジャガイモ料理に押しかけて入っているのですよ、全然奥深くありません←頑!(笑)
私もナスが嫌いな人の気持ちが分かりません。
なんか不思議なものですね^^;
更に、ネギ類ほどではないもののできれば食べたくないもやしまで入ったら、お金をもらっても食べませんよぉぉぉ。