[タイトル] 明日泥棒
[著者] 小松 左京
[形式] Kindle版
[金額] ¥444(Amazonポイント¥14 利用後)
[内容] 『ゴエモン』を利用して世界を動かそうと企む人間達の思惑が絡みう、Wikiの表現を借りると”喜劇調SF小説”
[感想]
ドタバタして風刺する物が、政治、経済、外交、軍事などなど多岐にわたります。
笑うにしろ反論するにしろ、読むほうにも知識が必要です。
[1行目]
—『明日泥棒 (角川文庫)』小松 左京著
「人生がくだらぬものだということをさとるのに、それほどめんどうな手つづきはいらない。」
https://a.co/j7o1YDg
Eテレで本の1行目を紹介するコーナーがあるので、1行は転載可なのかなと思い、Kindleでダウンロードしてみました。
書名・著者名・URLはセットで付いてきたのでそのまま載せます。
本の1行目は雄弁です。
この1行目も「喜劇調SF小説」のうちの「喜劇調」がよくわかります。
[雑記]
確か、誰かのお勧め本として新聞か何かに載っていたのだったと思います。
小松左京は「日本沈没」「復活の日」を読んだはずなのに、内容の記憶がありません。
学生時代の私には消化できなかったのでしょう。
『ゴエモン』という名の奇妙奇天烈なキャラクターが現れたことによる痛快ドタバタ劇、と言ってしまえばそれまでですが、なにしろ小松左京です、単純なものではありません。
最近読んだイマドキの本とは、面白さの質と格がまったく違います。
国会討論で笑わせ、世界経済を考えさせ、外交・軍事で唸らせます。
世界から爆弾や拳銃などの爆発系の武器が無くなったらどうなるのか。
世界から石油が無くなったらどうなるのか。
平和になるのか、ならないのか。
ならないんだな、これが。
やっぱり小松左京は凄かったんだと思いました。
この明日泥棒が週刊誌に連載されたのは1965年だそうです。
時代は古いですが、人のやることはいつでも一緒です。
人間たちに関してはなにも廃れてはいません。
ただ、世の中のテクノロジーだけはどうしても時代の差を感じます。
10円玉を握りしめて公衆電話に走るとか、電車に乗るのに窓口で切符を買って改札で切符を切るとか、電電公社や赤チンという単語とか、いろいろあります。
そのへんはSFの宿命ですね。
私は違和感を感じない世代なので、すぐに昭和人となって本の中に入りました。
明日泥棒は、あすどろぼうと読むようです。
コメント
面白そうですねぇ、いつか読んでみたいなぁ。
SF,大好きです!
外国語に翻訳がほぼ不可能な文章です。
SFなのに、各地の方言や古語が満載(笑)
大御所の引き出しの多さは凄いです。