だし、出汁。
食事を作る機会のあるの皆様なら気になりますよね。
やってます、という方は、すみません、今日は読まずに飛ばしてください。もしかしてイラッとするかもしれません^^;
和食がユネスコ無形文化遺産だからという理由ではなく、日本人のDNAがだしに反応するのだと思います。
外国の方々は日本人より旨味を感じにくいという場合があるのだそうです。
最近読んだ本で勉強しました。
だしから作るのが本格的、だしは料理の基礎、顆粒だしの添加物が心配・・・などなど「だし神話」は数々あるものの、実際に食事作りをだしから始める人は、それほど多くないように思います。
なぜならば、面倒!・・・ですよね?
でも、私は本を読んで気づいてしまいました。
料理本に様々なだしのとり方が書いてあります。分量も方法も様々です。
これって、バラの育て方と同じかもしれない、と。
園芸書にはバラの育て方がいろーーーーいろ書いてあります。
今でこそ一般のロザリアンさんも本を出す時代になりましたが、少し前まではプロの方が本を書いていました。
剪定はどうの、肥料はどうの、消毒はどうの、あれはどうの、これはどうの。
バラは難しいという観念が拡がったのはこうした園芸書のせいもあるとさえ言われています。
プロはバラを人に見せたり売ったりするのが仕事です。
そりゃ、キッチリやりますよ。
でも、実際は本の通りにやらなくてもバラは咲くし、全然困らないということは、私は身を以て体験して知っています。
だしもどうやらそうらしいのです。
本を書くのは料理のプロ。お客様にお料理を出す立場の人たちです。
自宅で毎日の食事を自分で作って自分で食べる人がそれをすべて真似する必要は、、、必ずしもない!
これが本を読んで一番納得したことでした。
バラと一緒で、参考にはさせてもらうけれど全部は言うことを聞かなくてもいいんだと思ったら、急に気持ちが軽くなりました。
何かと形から入るのは好きなほうですが、今回は家にあるもの利用で始めてみました。
我が家にあったのはこれら。
ガラスのティーポット・茶こしなし。
ガラスのティープット・茶こしつき。
茶こしなしのほうは、ポットに入るように切った昆布を水に浸し冷蔵庫へ入れて一晩おく。
茶こしありのほうは、パックの鰹節を茶こしに入れてお湯を注ぐ。
これでだし完成!
お鍋にふたつのティーポットから、どぼどぼ、どぼどぼ、それだけで合わせだし。
この日は、鶏肉と牛蒡と蓮根を煮たのですが、本に書いてある通り、味付けは少しで十分でした。
鶏肉も良い味出しますしね。
減塩になります。
それに、鰹節の入った茶こしつきティーポットにお湯を注いだ瞬間の香りがたまりません。
日本人で良かったぁぁぁ♪という気になります(^^)
素材さえ吟味すれば、それ以外の科学的なものが何も入っていない料理になるというのもポイント高いです。
べつに、今後いっさい顆粒だしを使わない誓いをたてたりするつもりはありません。
毎日絶対にだしをとるなどという縛りもするつもりはありません。
なにしろまだ「入門者」なのもで^^;
昆布や鰹節の種類、干しシイタケなどの別の素材を研究してみるのが「初級者」?
もっとほかの素材や合わせだしの分量を研究してみるのが「中級者」?
全てを身に着けるのが「上級者」?
お店で出せるまでいくと「達人」??
試験を受けるわけではありませんから、一生入門者だって良いではありませんか。
30分おいてとか、沸騰直前にとか、濾すとか、何グラムとか、そういうことが面倒だと思ったら思い出してください。
清く正しい「だし道」の横に、細くてくねくねして舗装のされていない素人の「だし側道」があることを。
最後に。
本の著者さんがネット上でも紹介されていますので、リンクを貼っておきます。
梅津有希子のだし生活、はじめました。
コメント
だしに入門されたんですね。
手間をかけるとそれだけやさしい味になりますもんね。
だしをとると、塩やみそなど調味料が少なくて済むのもいいところ。
テレビで外国人旅行者に日本料理を教える教室の先生がおっしゃってましたが、
スープストックをとる文化の方はだしの味が分かるけど、
そうじゃない方は、だしの味ってなかなかわからないようですよ。
母の味が「ほんだし」なので、顆粒だしは常備していますけど、
たまにだしをとると、なんだか贅沢した気になりますね。
誰もだしをとる習慣がなかったので、顆粒だしで不満はありませんでした。
だって、美味しくブレンドしてくれていますから。
でも今回味見をしてみて、その違いに驚きました。
顆粒だしって塩入ってたなぁって感じました。
私は塩分制限など無い身ですが、まずは「知る」ことができたことが第一歩でした。
年老いた母に育てられたのでだしを取ることに苦痛はない(慣れの問題かも)のですが、やはり便利な顆粒だしが出てきたらついそれを使っていた私ですが、
イタリアに来てそういうものが何もない生活になれるとそれこそ
細くてくねくねして舗装のされていない素人の「だし側道」
で頑張るしかなかったので・・・
イタリアンバージョンも同じ感じでやっとります。(笑)
ちなみにこちらの固形コンソメも塩をまったく使わなくていいほどです。
歳を重ねると応用が効くということでしょうか?^^;
そっか、私も大人になったのですね?(笑)
そして、世界的に、王道は王道として横目で見つつ、横道で道草してみたり階段2段飛ばししてみたり好きにしても良いのですね?(^^)
コンソメの世界も奥が深いと何かの本で読んだことがあります。
だしの本では日本のイタリアンシェフさんもだしを使うと書いてありました。
和風パスタも美味しくなったりして。
五感を使う料理って脳トレに良いわけですね。