カイガラムシ染め

本を読んでいたら、草木染の話題ところで、カイガラムシで赤紫っぽい色に染まるというようなことが書いてあって、私は心底おののきました。
カイガラムシといっても種類があるようです。
禁止事項が見当たらなかったので専門家の説明を転載させていただきます。
かなり面白いので一度サイトもご覧ください。
草木染めの色辞典

ラックカイガラムシ(ラック虫、Laccifer lacca KERR)の雄が樹液を吸って分泌した膠質のスティック状の物質を「ラック(紫鉱)」と呼びます。
主にインドやミャンマー、チベット、タイ、ブータンなどで採取され、奈良時代に薬や染料として伝わりました。
法隆寺や正倉院等の織物の染色に紫鉱染の色が多数残っており、正倉院に紫梗という名で今も保存されています。
 
<株式会社マイトデザインワークス 草木染の色辞典 紫鉱染しこうぞめ>より

コチニールとは主にメキシコなどの南米地区で採取されるオウギサボテンにつくカイガラムシの一種で、別名臙脂虫ともいい、臙脂色の色名の由来となっています。
かつて日本でも栽培(養殖)を試みましたが実用に至らなかった過去があります。
現在でもメキシコやチリなどの南米から輸入し染めています。
アルミニウム塩によりレーキ化したコチニールからコチニールレーキという赤色顔料が作られ、クリムゾンレッド、カーマイン、臙脂という色として使われてきました。
 
<株式会社マイトデザインワークス 草木染の色辞典 コチニール染こちにーるぞめ>より

世界でも日本でも、アヤツ等が草木染の世界でこんなに地位を確立しているとは知りませんでした。

草木染ということは、気づかずに草木にカイガラムシが付いていて、今回はなんか赤いぞ?何故だろう?・・というのが始まりだったりするのでしょうか。
樹液を吸ってなどとと書いてあるので、世界でも害虫のはずです。
それを「養殖」などと!
蚕とはわけが違うのですから、実用に至らなくて結構と思ってしまいます。

一瞬うっかり感心してしまいましたが、我が家のベランダにいる奴は、もちろん当然言わずもがな、全力で駆除しますよ。

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