本 - 修道士カドフェル

去年から読み始めた修道士カドフェルシリーズ。
きっかけは、このBlogにも何度か登場していただいた晴れたらバラ日和の薔薇の写真です。
第13巻 代価はバラ一輪 The Rose Rentも無事読破。
軽快に読んでいたら文庫本の出版に追いついてしまったので、ここで一息、本の紹介をしてみようかと思います。

ときは12世紀初頭、ところはイングランドのシュロップシャにある修道院、主人公はかつて十字軍にも参加したことがある人生の酸いも甘いも経験した50代後半のずんぐりオジサン修道士。
修道士カドフェルは英語にするとBrother CADFAEL。男性はブラザー、女性はシスターですね。その上の位になると、修道院長はファーザーと呼ばれています。女性はマザー・テレサさんのようにマザーです。
物語は1巻完結で、毎回最後には一件落着となります。
ジャンルは、探偵小説・・・・・・にしていいのかな?そうですね、なにしろ主人公は修道士ですから、武器も持たず、暴力も振るわず、実際に追跡捜査をするのは彼ではなくシュロップシャの州執行長官やその部下だし、でも、カドフェルが事件を解決に導いちゃうんです。
ターミネーターも面白いけど、刑事コロンボも好き・・・というのに近いかもしれません、派手さはないのになかなか魅せてくれます。
カドフェルは修道士ですがお医者さんでもあります。薬草を使って風邪薬を作ったり、傷の手当てをしたりします。
ありとあらゆるハーブを育て、ハーブ園の隣にはバラ園もあったりします。

さて、13巻ですが、 夫を亡くした未亡人が屋敷を修道院に寄進し、その代わり思い出のよすがに年に一度屋敷に咲く最高の薔薇を一輪受け取る、という物語です。
この年は天候不順で1ヶ月近く植物たちの生育が遅れてしまったようです。未亡人に薔薇を届ける日が近づくにつれカドフェルは「もしも6月22日までに花が咲かなければ・・・」と心配しています。薔薇が6月半ば過ぎても咲かないなんて、想像するだにオソロシイ!
そんな中、事件が起こり、カドフェルがああしてこうして(笑)・・・
巻の終わりには、未亡人は純白の薔薇を一輪受け取る事ができるわけです。
最後に可愛らしい女の子が登場します。ロサルバという名前の女の子です。ロサルバ rosalba。rosaは薔薇。albaは白。粋じゃありませんか!
世の中に薔薇を小道具に使った物語はゴマンとありますが、この『代価はバラ一輪』はものすごくハイセンスだと思います。

それにしても、
カドフェルという薔薇は明るいピンク色なんですよね。50代のずんぐりオジサンがねえ?
しかも”船員みたいに身体を左右にゆすって歩く”ようなオジサンなんですけど・・・。
作出者のD.オースチンおぢさんは何を思って命名したのでしょうね。どうやら皆さんの「謎」のようです。

本はこちらで見ることができます ⇒ 修道士カドフェルシリーズ

修道士って何?という方はこんなのいかがでしょう ⇒ 修道士ファルコ

コメント