「Peace」と言えば、薔薇界では知らない人がいないのではないかというくらい有名なこの薔薇「ピース」が頭に浮かびます。
何故有名かと言いますと、
フランスの有名な育種家Meilland(メイアン)の薔薇
第2次世界大戦終結時に平和を祈念してピースの名で売り出された
などの理由によります。
この薔薇は、黄色やピンクの出方が様々に変化します。
これは開き始めで結構きつく色が出ているほうかもしれません。もうちょっと開くとほわほわ~な感じにもなります。
あちこちの公園やバラ園で沢山見かけますのでご存じない方は今度チェックしてみてください。公園にはこういう色合いってそんなに沢山はありませんからすぐにわかると思いますよ。
先日、イタリアにお住まいのkeikoさんのサイトで興味深い記事があって、keikoさんにはその情報をRose Gardenに載せることを快く承諾していただいているのですが、Rose Gardenの薔薇図鑑のコメントを書き換えるだけでは目立ちませんので勿体無いからここでも話題にしたいと思います。
「Peace」はイタリアでは「Gioia(ジョイア=歓喜・喜びの意)」という名前で流通しているそうです。
それというのも。
第2時世界大戦後に、それまで「マダム・アントワーヌ・メイアン」というメイアンさんのお母様の名前が付いていたこの薔薇を「Peace」にしたのはアメリカなんですね。
アメリカは戦争に勝ったほうです。
でもイタリアでは「ジョイア」、ドイツでは「グローリア・デイ」なのだそうです。
イタリアもドイツも戦争に負けたほうです。
うむむ・・・なお話です。
そういえば、「ジョイア」ってイタリア語ですが「グローリア・デイ」は英語ですねー。ドイツ語にしなかったのでしょうか。気を使った? ちょっと気になります。
ところで、一緒に負けた側の日本はと言いますと・・・違う名前を付けた話は今のところ聞いたことがありません。昭和に入って輸入薔薇に和名を付けるのを止めてからは元の名前も一緒に輸入していましたから、日本では最初から「ピース」だったのでしょうか。相手がアメリカだし?
お花の世界も決して美しいばかりではありません。
人間の手で作られている以上、人間たちの思惑や私利私欲に無関係ではいられません。
戦争と言えば、イギリスに『ばら戦争』というのがありましたね。ヨーク家とランカスター家の抗争で薔薇がシンボルだっただけで薔薇自体が戦ったわけではありませんが『ばら戦争』なんて言われてしまっています。薔薇にしてみれば「知らないよぅ」かもしれません。
イタリアでは「ジョイア」、の一言で、色々なことを考えました。
えー、あと、「ピース」さんには蔓バージョンもあります。
これはかなりピンクが入っています。
それにしても型崩れしない薔薇ですよね。
といわけで、
今年もバラ園で薔薇の激写予定ですので、薔薇図鑑も更に増量するであろうと思われます。しかし膨大な写真の整理にまた1年くらいかかるものと思われます。でも嫌にならない程度にのんびり楽しく更新していきます。
以上Peaceのお話しがてらちゃっかり宣伝でした(^^)
コメント
ロズレさん、光栄です。
このところ日本からのお客様がいらしてるのでご無沙汰気味ですみません。
日本のピースはピンクが強いのかな?
気候によってその辺も多少違ってくるかもしれませんね。
うちの庭にはこれまでルイーン・エリザベスが一番多かったのですが、ジョイアは追いつけ追い越せ状態です。^^
薔薇図鑑のますますの充実ぶりを楽しみにしています。
ありがとうございます(^^)
keikoさんのところへお邪魔すると、私のアンテナがぐるんぐるん回るような興味のある話題が結構あるのですよ。
また時々食いつきますのでよろしく願いしま~す。
ピースが増えるとお庭が益々明るくなりそうですね。黄色系だし大輪だし。
この咲きっぷりを見て時々しみじみと、やっぱり銘菓・・・もとい銘花だよなぁ、と感心してしまいます。