日本のバラ

『日本のバラ』が発売になりました。

 
監修・文は大場秀章さん。
来月の国際ヘリテージ会議では「テリハノイバラの学名について」の講義を聴かせていただきます。(英語なんですよ~^^;;;)
1997年発行ですが『バラの誕生』という本もとても面白いです。
 
そして写真は我らが松本路子さんです。
 
海岸線のハマナスには憧れますね~。
知床旅情という歌をご存知ですよね?あの歌って良く考えたらバラの歌ですよね!
(よーーーく考えたら、です)
 
私の一番のお気に入りの写真は、皇居東御苑のサンショウバラ。
実に見事な大木です。
東御苑のバラ園にいると、通りかかりの方々から「これってバラ???」という言葉を聞きます。えぇ必ずと言っていいほど毎回聞きます。
日本のバラの認知度は案外低いのです。
バラ園でこの本の露店を出したいくらいです。(宮内庁の方が全力で走って来るでしょうか?^^;)
 
西洋のお庭のツルバラの風景は私もかなり好きです。
石の壁や白い窓にツルバラ、本当に素敵です。
でも、ベルサイユ宮殿と姫路城はどちらが綺麗かなんて決められないし、決める必要も無いではありませんか?
バラも同じで、別に私だってヨーロッパに喧嘩を売るつもりはありません。
ただ単に日本には日本のバラがあるのです。
そして日本人が日本のバラの美しさを知らないではあまりにも勿体無いと思うのです。
日本のバラは日本の美意識を持って咲いています。
日本のバラは樹を愛で、その佇まいを感じるバラです。
 
野生のバラには五弁のバラが多くあります。
かつて話題になった「ダ・ヴィンチ・コード」にだって出てきた五弁のバラは、日本のバラだけはなく”バラの基本”なのです。
この基本を知っていると桜がバラ科なのも苺がバラ科なのも簡単に頷けます。
 
・・・というようなことをつらつらと思いながら、今年のバラを首を長くして待っています。
自動車運転免許取得に学科と実技があるように、ロザリアンの皆様も実技ばかりでなく、今年は学科で1冊読書など如何でしょう。
日本のDNAを踏まえつつ新品種のバラを愛でるのもちょっと新鮮でいいと思いますよ。

コメント

  1. Keiko より:

    ロズレさんちの蕾たちもしっかり待機していますねぇ。
    たのしみたのしみ。
    そして今回のお話、うんうんと相槌を打ちながら拝読しました。
    全くそのとおり!
    日本語の教育もいい加減にしておいて英語だ英語だという教育者の方々がおられるようですがとんでもないことです。
    それでは本当にエイゴしかできない人になるでしょう、イングリッシュじゃなくて。
    先ず自分の足元をよく見て自分を磨いて・・・というところから何事も出発したいものです。
    「知床旅情」では、ハマナスという花の名を聞いてものすごい憧れを持っていました。
    それがバラだと知らずに半世紀近くたっていました。(笑)
    運よく6月に友人がやってくるのでお願いしてこの本を持ってきてもらうことにしますわ。(重いかな?(笑)

  2. ラ・ロズレ より:

    「日本のバラ」は計ったら290グラムでした!(キッチンスケールが正しければ)
    これなら持ち運びも楽勝ですよ。
     
    一昔前のバラの本は、モダンローズが主流でしたよね。
    それがだんだんオールドローズが取り上げられるようになり、今や日本でバラのルーツまで遡ることが出来るというのは嬉しいことです。
    日本では高度成長で首都高の下に敷いてしまった”お江戸日本橋”を復活させるべく日本橋の首都高地下化の話が浮上しています。
    同じようにバラでも気がついてきたのかもしれません、守るべきものがあることに。

  3. ゆめ より:

    ご本のページが進むごとに自分のバラの基準がなんと浅かったのだろうと恥ずかしくなりました。
    松本先生には感謝の気持ちでいっぱいでございます。
    バラの美しさはどの品種を見ても、それはそれはとろけてしまいそなほど魅了されますが
    日本のバラは風情や趣、切ないくらいの儚さが一瞬にして心を奪うように感じました。
    ご本に紹介されているバラのどれかひとつからお迎えできたら。。。とおもったりしました。

  4. M's より:

    ラ・ロズレさま
    熱き推薦文をありがとうございます。野生のバラを求めて北海道など各地に出かけたかいがありました。
    今回は私にとっても目からうろこの連続でした。最初、本が出来るほど種類があるとは思わなかったですからね。
    楽しんでいただけてほんとに嬉しいです!

  5. ラ・ロズレ より:

    ゆめさん、その単語ですよ、風情や趣。
    侘び寂びだって世界の遠い地域では「???」でも日本人なら血でわかりますから。
    ニッポニアニッポンだけでなくニッポネンシスも絶滅させることなく日本の誇りとしていきたいです。
    ゆめさんは、まずはナニワからですね。
    あと、ツクシも在庫ございます^^;

  6. ラ・ロズレ より:

    松本さんの当初の予想通り、テンション上がりっぱなしになっている今日この頃です。
    うっかりサクラバラが欲しくなりそうで焦っています。
    更に焦っていることは、タカネの芽が出てこないことです。
    あと1年くらいは待ってみますがちょっとドキドキています。
    オオタカネはすくすくです。
    十六夜を枯らしてしまったので次はサンショウもいいかも・・・
    と・・・もう妄想が止まりません。
    バラが咲く前に頭がバラ祭りになってしまいました(笑)