バラの世界

「ブノワ・マジメル」「アンダー ザ ローズ」などのバラを作出されている『Benoit。』さんのブログ記事を読んでををっ!と思いました。
次から次へ新品種が発売になり消耗品のように扱われるバラ。
新品種を作出する立場の育種家さんがこのように仰っています。
『もっと魅力的な薔薇の世界をどうにかして作り出せないでしょうか。』
 
そうです、これです、私の居心地の悪さもこの思いから来ています。
毎年毎年あんなバラこんなバラをバラ園に見に行くのは確かに楽しいし、海外の新品種発表も楽しみです。
でも、いろいろな割り切れない思いも交錯しています。
この新商品ラッシュはポテトチップスと同じではないだろうかと疑問に感じていました。
やっぱり私だけではなかった!
バラとお菓子を一緒にしてしまうようなニンゲンが出てくるようなバラの世界はいけません!
 
そしてプロの素晴らしいところは『作り出せないでしょうか。』というひと言がついてくるところです。
私などには世界を作る力はありません。
いくらバラで世界征服!と言ったところで、言うだけが精いっぱいです。
でも、世界を変える力を私よりもずっとずっとたくさんお持ちの方がそんな風に思っていてくださるなら・・・
いつか世界は変わるかもしれません。
 
ペットの世界も似たようなことになっています。
捨てられる犬猫がいる一方、ペットショップでは高額な犬猫が売られています。
バラの話しとは違うと言い切れますか?
バラも生き物です。しかも10年も20年も長生きできる生き物です。
バラを考えると世界や人間が見えてきます。
 
まぁさしあたっては、2015年はバラ少なめだったので、2016年はもう少しバラ多めで行こうかな、という低いところから始めてみます。
世界の役には立ちませんが、今あるバラは愛でなければなりませぬ。

コメント

  1. paper moon より:

    ラ・ロズレさん、こんばんは。

    今日の内容は正論だと思います。
    正しいということを声高に言うというのは意外にできないものです。
    私も一応それなりに感じているのですがきちんと言葉に出していえませんでした。

    村田晴夫さんが新しく発表されたバラが5年後もカタログに載っていたら名花だというようなことを
    おっしゃっていたことが今でも記憶にあります。
    最近は新花にはすぐには飛びつかず
    本当に好きになれるかどうか数年をかけて見極めるようになってきました。
    新渡戸稲造が著書で「薔薇は桜の単純さを欠いている」と書いていると
    ブログに書いていた方がいて昔の人はすごいことをいうものだと感心したものです。
    桜の単純さを表現したバラを作出してくれる育種家がいないかな~。

    私も今あるバラを愛でましょう。

    • ラ・ロズレ より:

      こんばんは。
      私もBenoit。さんの発言に、そうよそれそれ!と膝を打ちました。
      でも資本主義社会ですからみんなが滅多にバラを買わなくなってバラ界が廃れてしまうのもまた困るというジレンマもあります。
      新渡戸稲造さんは日米の架け橋を目指していただけあってとても桜とバラを意識していたみたいなので、タイムマシンに乗ってお話しを聞きに行きたいところです。
      なかなか難しいですね、もっと魅力的なバラの世界って。