明治のロマン

薔薇は輸入品なのです。
原種の薔薇はアジアにあり、日本の薔薇もすべての薔薇の基本であるにもかかわらず。
本格的に輸入され始めたのが明治時代。
薔薇は園芸植物ですから、品種改良なり新品種作出なりした人のセンスで、昔から一つ一つに名前が付けられています。
でも”デュシュス・ド・ブラバン”なんていう名前は下噛んで大変ですからね昔の日本人は。
”桜鏡”なんて独自に言い換えちゃうわけです。
「ばら・花図譜」という鈴木省三さんの薔薇の本に『各国薔薇花競』(1887年 明治20年)、『薔薇花集』(1883年 明治16年)という薔薇一覧の写真が載っていました。
薔薇はすべて和名で書かれています。
漢字ばっかりで「○○ノ海」とか「○○ノ富士」なんていうのがあったりしてお相撲の番付表みたいな表です。(^^)
日本人、命名のセンスがあるやらないやら?
黄色い薔薇は「金」、白い薔薇は「雪」が付く名前が多いのは、まあ、そんなものかな、と。
「宇宙 」なんか斬新だし「鶯宿香」なんてお洒落ですよねー。
「獅子頭 」という薔薇は「黒紅狂咲」だと書いてありますが、 黒紅狂咲って、アヤシイ感じがしますねー。いったいどういう薔薇でしょう?
「白地紅星入」の「星月夜」、「雪白」の「月宮殿」、「薄黄」の「雲の衣装」、「桃色」の「乙女ノ袖」・・・なんて、お洒落な名前ではありませんか?
明治時代のおぢさん達、ロマンチストが結構いたのですねー。

※薔薇の和名は、本館Rose GardenのBits of Knowledgeに掲載しています。

コメント

  1. ゆめ より:

    >明治時代のおぢさん達、ロマンチストが結構いたのですねー。
    「明治時代には大山巌元師が捨松夫人とよく一緒に来られ・・・宮様方はみなさんカイゼル髭生やしてお忍びでいらして注文していかれた・・・」と駒場バラ園の嘉代さんがおっしゃられているようにロマンの時代だったのですねぇー^^
    バラは限られた方のお花でもあったのでしょうね。
    あ~ん、今の時代でよかった。

  2. ラ・ロズレ より:

    >今の時代でよかった。
    アハハ(^O^)
    ゆめさんなら明治時代だって薔薇に囲まれた”おひいさま”やってましたよ、きっと(^^)v
    あ、今、急に”紅緒さん”の姿が頭の中に!
    (はいからさんです^^;)
    ゆめさんが紅緒さんだなんて言っておりませんよ、ふるふる。
    でも、後半の髪型がゆめさんと同じ?^^;
     
    しっかし今日はお天気悪いですね。
    雨ザンザン、風ビウビウ、雷ピカピカ。
    オチビさんたちまた斜めになりそう^^;