FLOWER 太古の花から青いバラまで

国立科学博物館で開催されていた特別展
花 FLOWER ~ 太古の花から青いバラまで ~
がいよいよ今日までとなりました。
あまり変な先入観を与えてはいけないと思い途中でのレポートを控えておりましたが、行かれなかった方にそろそろ内容をご紹介いたしましょうか。
 
太古の花から。
そうなんです。話は裸子植物・被子植物なんていうところから始まります。
白亜紀の花の化石とか果実の化石とかがズラリと並んでいました。
理数系がカラッキシの私は太古のロマンどころか理科の教科書を思い出してこめかみを押さえることしきりで・・・^^;
 
花の色の解説の展示では、自然界に最も多い花の色は黄色で、次いで白で、一番複雑な仕組みで発色しているのが青で・・・というところまではほうほう!と読んでいましたが、分子構造やら科学構造の辺りでギブアップしました。
さすがは国立科学博物館。お花の展示館ではありません。
でも、写真や映像もふんだんにあって、誰にでも楽しめるようにはなっていました。(ほっ)
 
香り成分の展示では、展示物の蓋を開けてクンクンと実際に香りを体験することが出来ます。
あーこの香りね、とか、うげっ!、とか、素人なりに楽しめます。
2-フェニエルエチルアルコールなんてわからなくてもそれなりです。
 
世界の面白植物(面白って言っていいのかしら?)の展示もありました。
ラフレシアやスマトラオオコンニャクやプヤ・ライモンディーやキソウテンガイなどです。
熱帯のヒスイカズラはすっかり花が終わってしまって残念でした。翡翠色のお花なんですよ。
その横にオーストラリアの植物のコーナーがあって、オーストラリアもかなーり『面白』だわよね、と密かに思いました。
 
ヒマラヤの青いケシもありましたが、紫っぽいほうは咲いていましたが、水色っぽいほうにはお目にかかれませんでした。いろいろ種類があるみたいですね。
 
で、青とくれば『太古の花から青いバラまで』の青い薔薇に来るわけです。
ここからがラ・ロズレレポートの本番です(笑)
何故かしら薔薇が大きく取り上げられていたのは『青いバラ』に話しを持っていきたかったのでしょうね。ま、大歓迎ですが。
まずは鈴木省三さんの紹介 ↓ (このエリアは写真○、フラッシュ×)
 
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ローマ市主催バラ新品種国際コンクール最優秀賞受賞の賞状。よく読めないのですが1982年だから受賞花は乾杯でしょうか? ↓
 
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鈴木省三さんの自筆原稿もありました。
左が日本放送協会、右が朝日新聞社の原稿用紙です ↓
 
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全部読めるようには撮れませんでしたが、左の原稿用紙には
「バラ会の会員でなくても、特にバラ愛好家でなくても、バラの枝や幹だけを好むという人はいないでしょう。葉や刺だけを好むという人も少ないでしょう。矢張りどこが一番好きかといえば花が好きだということになるでしょう。」
と書いてあります。
どんな放送の原稿だったのでしょうね。
 
愛用の剪定ばさみというのも展示してありました。
カバーも赤い薔薇が描かれていて「SUZUKI」という名前も入って、特注品だったのでしょうか? ↓
 
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それから、青い薔薇の展示がありました。
青い薔薇はケースに入っていて撮影禁止です。
サントリーさんの薔薇は今までに何度か公開されていて、新聞やインターネットにも載っていましたし、見に行った方からパンフレットも送っていただいていたので、色については驚くべくもなく『薄紫』なことは知っていました。
でも、科学としては、色が青い薔薇ではなく、青色色素が含まれた薔薇というのがポイントなのですね。
色が既存のブルームーンとどう違うのよって事が問題ではないのです。
その前の展示で、青の発色は複雑だの、青いケシは珍しいだの、ここのための付箋だったのかしら?とも思えましたが、ともあれ、青い薔薇はまだまだ色素があるのないのという理屈の段階を出ていないということです。その先が望まれる望まれないにかかわらず。。。
 
薔薇の展示も華やかでしたよ。
この辺はカーネーションのムーンダストと相まってサントリーさんのお力かもしれません。
 
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ここは、国際バラとガーデニングショウではありませんので、地味だとかそういう比較をしてはいけません。国立科学博物館だと思って見なければネ。
 
その他、源氏物語の花があったり(これは?だった^^;)、江戸時代の着物に植物と熊がデザインされていて植物よりも何よりも熊柄の着物って江戸のアニマルプリント?とビックリしたり(笑)、生け花があったりと盛りだくさんでした。
私は川崎景太さんのフラワーデザインがちょっと気になりました。既存のフラワーアレンジメントにあまり馴染めないなーと感じている方は是非検索してみてください。身近なところではマミフラワーデザインスクールから検索できます。私にはかなり気になるお花たちでした。
 
今回の展示は個々を見ると人それぞれ「?」と思う部分もあったと思いますが、初めての試みとしては面白かったのではないかと思います。
植物も科学博物館の展示としてどんどん取り上げられたら嬉しいですね。
 
最後に。
私が見たヒマラヤのケシはこんなでした。
 
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青って・・・・・・不思議なんですねぇ?
 

コメント

  1. 桃李 より:

    をを♪
    師匠、やっと青い薔薇を肉眼で見たのですね?
    「科学」としての青い薔薇は功績だけれど、単純に「色」としての青い薔薇は、まだまだ先なのかなぁ…って思いますよね。
    ムーンダストも「えー…」だし(^^;
    「完璧なる青い薔薇」
    見たくもあり、永遠のテーマでもあって欲しい。
    とても微妙です。

  2. Keiko より:

    そうかぁ、青いバラはたんにバラ愛好家の間での問題ではなく科学なのですねぇ。
    青い花達は大好きですが、どうもバラとしてはいまいちほしいとは思いません。
    やはりバラは暖かい印象が大切だと思います。

  3. ラ・ロズレ より:

    やっと見ましたよ~。
    でもパンフとおんなじでしたぁ(笑)
    散々話題になった後ですから、みんななんだか「あーハイハイ」って感じで見てましたよ^^;
    薔薇のパンフも特に無く、人だかりも無く、警備員もいない。
    あれ?みんな見てる?もっとよく見なくていいの?って逆にアピールしたくなるほどでした。

  4. ラ・ロズレ より:

    青い薔薇はガーデナーさんにはものすごく不評、っていうか、皆さん不要説ですね。わかる気がします。
    でも、大丈夫、私たちが生きている間には真っ青な薔薇なんて出来ませんよ、きっと(笑)