Kindle Unlimited 2か月体験記録

Kindle Unlimited 2か月体験 開始日:2023/12/09 終了日:2024/02/09 金額:99円

Kindle Unlimited 2か月体験が終了しました。
2023年の3か月体験同様、きっちり2か月使い切りました。

3か月の時は張り切って32冊読みました。
今回の2か月ではちょっと余裕を持って17冊でした。

今回のメインテーマは「絶対に買わないもの」です。
そんなわけで、著者さんに申し訳ないので本のタイトルの掲載は控えます^^;

ジャンルとしては、ライトノベル、新書(新書っぽい&新書風味を含む)、理科、語学、古典、国語、といったところです。

一番参ったのはライトノベルでした。
昔はソノラマ文庫でもコバルト文庫でもそれなりには面白かったと思います。
今回は全滅でした。
どれもこれも、ものすごく苦痛でした。
SNSから出てきた人たちは以前の作家と種類が違うと痛感しました。
と言いながら、今度こそは!とうっかり期待して何冊も読んでしまいました。。。

17冊の中で特に気に入ったものだけ挙げておきます。

神社に行っても神様に守られない人、行かなくても守られる人。 岡田能正 

これは、読んだ後近所の神社に行ったり、自分の行動を少し変えたり、ちょっとした変化をもたらした点で評価しました。

日本語練習帳 (岩波新書) 大野 晋

この語とこの語の違いを述べよ、などという練習問題が面白かったです。
そして私はやっぱり国語学が好きだなぁと再認識しました。

国語初歩 巻6 (国立図書館コレクション) 文部省

『国立国会図書館が所蔵し、インターネット上に公開している資料で、著作権保護期間が満了したタイトルの画像データを、Kindle本として最適化し制作したものです。』という説明があるもので、昭和12年の小学校3年生用の国語の教科書だと思われます。
私は面白いと思ったので、内容をいくつか書きますね。

原文はすべてカタカナです。
「ユーヤケ コヤケノ ミチバタデ」というのは少し読みにくいので漢字を混ぜて載せておきます。

夕焼け小焼けの道端で 遊んでいる間に日が暮れた カラスはねぐらに急ぎます。
みんな仲良く手を引いて 早くお家に帰りましょう どこの家にも灯がついた。

次の問に答えなさい。
1,あなたは夕焼けを見たことがありますか。
2.いつ夕焼けが見えますか。
3.どちらのほうに夕焼けが見えますか。
4.西の空がどんなになりますか。
5.なぜ灯がともりますか。
6.カラスはどこへ帰りますか。
7.暗くなるまで遊んでいてもよいでしょうか。
8.なぜ遅くまで遊んでいてはいけませんか。

小学3年生の授業風景が浮かんできませんか。
「ハイ!ハイ!」と手を挙げているヤンチャ坊主(昭和12年なので実際坊主に違いない)がいそうです。
さり気なく教育的なのもこの時代っぽくて可笑しいです。

1の言葉を使って(1)の文を作ったように2・3を文にまとめなさい。
1 遊びました して 学校で タダオさんは ボール投げを
(1)タダオさんは 学校で ボール投げを して 遊びました。

2 おうちで 3つ 私は 美味しい もらいました ミカンを

3 お人形を お母さんに いただきました 綺麗な お姉さんは 買って

(2)
「私はおうちで美味しいミカンを3つもらいました」が王道でしょうか。
でもいくつかのバリエーションが考えられます。
その辺はどのように教えていたのか気になります。

(3)
「お姉さんはお母さんに綺麗なお人形を買っていただきました」
「綺麗なお姉さんはお母さんにお人形を買っていただきました」
上のほうが正解なのでしょうけれど、下の方も妹の複雑な心境を表しているとして花丸をあげたいと思ったりしています、うふふ。

次の文の誤りを直しなさい。
1.私のうちにはニワトリの6羽います。
2.雄鶏はコケコッコーを鳴きます。
3.ニワトリは餌が食べました。
4.親鳥がヒヨコを餌にやりました。
5.ニワトリが卵を生まれました。
6.ヒヨコが卵から孵しました。
7.親鳥がヒヨコを卵から孵りました。

日本の子どもはこれを「読んで」答えを見つけます。
小学3年生は助詞だの使役だの受身だのという文法は考えません。
日本語を勉強している外国人にはできない高等な技です。

17 可哀想な子ども
私がお母さんと学校から帰る道で、ひとりの子どもに出会いました。
すると、子どもは「このバラの花を買ってください。お母さんが病気で寝ています。お薬を買わねばなりませんから。」と言いました。
お母さんはそのバラの花を買ってやりました。
子どもはたいそう喜んで急いで薬屋の方へ駆けていきました。

この後でまた生徒たちへ問いを投げかけるのですが、そこは省略します。
内容にも触れません。
昭和12年の教科書に『バラ』が出てきたと言いたかっただけです(^^)

コメント

  1. もも より:

    実に興味深いお話でした。
    買わないものを読む。すごく分かります。普段なら出会わない本に影響を受けるのは楽しいですね。逆に、無料でも読み続けられない本も世の中にはあるのだと知ることも勉強かもしれません。
    私も国語好きだなと思います。
    ラノベねぇ。まあ、友人である編集者がブチ切れるくらいには玉はなくて石だらけの世界のようですよ。

    • ラ・ロズレ より:

      あらら、玉石混交ではなく石だらけですか、どうりで・・^^;
      私には向かないものだと、さすがにもう諦めがつきました。
      どうしても似たジャンルの本が多くなりがちなので、またKindle Unlimitedの機会が来たらいろいろ挑戦してみたいと思います。
      1年に1度くらいのイベントになるといいなぁ〜。

      • もも より:

        年に一度と考えると、イベントとしてアリな気がしてきました。

  2. Keiko より:

    ちょうどある高名な方が、「芥川賞にその値打ちが無くなってきた」
    というようなことをおっしゃっていたのを聞いたばかりです。
    もう何年もそういうことに無関心に暮らしておりますが、
    玉石混交ではなく石だらけではこれからも無関心でいても良いような???(笑)

    とにかく、ロズレさん個人のイベントとしては大いに収穫があったようで、
    なんだか嬉しい気がします。

    国語ですが、私「タダオさんは ボール投げをして 学校で 遊びました。」
    とやってしまったので、もしかしたらイタリア語の語順の影響を若干受けているかも?と思いました。(汗)
     

    • ラ・ロズレ より:

      芥川賞も問題になっているのですか、それは重症ですね。
      石ばかりになってしまったら石が当たり前になり、石より変なものが出てきて石が玉になるのでしょうか。
      私もソレ系はもう読まないからいいですけれど^^;
      学校で遊びましたも正解ですよ。
      ボールと場所のどちらに意識が寄っているかだけの問題ですから。
      小学生の授業は学校でやっているので、そこで何で遊んだかが子どもたちは気になるのでしょう。
      私たちは小学生ではないので、どっちにポイントを置いてもいいはずです(^^)